オーディオ

オーディオのこと 64(オーディオの衰退について)

50年代60年代にはマッキントッシュ、マランツ、クォードといった有名ブランドの真空管アンプ、JBL、タンノイ、アルテックといった大型フロアスピーカーがオーディオの花形だった。しかし、一般庶民には高額すぎて購入できなかった。 70年代になると…

令和5年(2023年)を振り返る

今年も年末になったので今年のコンサートとオーディオのことを中心に振り返りたい。 今年は札響主催の定期演奏会、hitaru定期、名曲コンサートは全て聴いた。今、改めてブログを読み返してみたが、どれも甲乙付けがたくレベルもそれなりに高かったので際だっ…

オーディオのこと 63(立体音響あるいはハイエンド・オーディオについて)

「ハイエンド・オーディオ」という言葉は、普通は「(買えそうもないような)高額なオーディオ機器」をイメージしがちだが、国内のSN社の2021年3月1日のフェイスブックにはこう書かれている。 「ハイエンドと言う言葉ですが、日本では『高級な』とか『高…

オーディオのこと 62(クラシックレコードの分類)

レコードやCDなどの枚数が増えるとどのように分類して整理するか、についてはなかなか悩ましいものがある。クラシック音楽は通常、交響曲、管弦楽曲、協奏曲、室内楽曲、器楽曲、声楽曲、オペラ、音楽史などのジャンルに分類されている。 何千枚もあるレコ…

オーディオのこと 61(ハーモニー(和音)の再生)

音楽はドレミの音階から成り立っている。音階を組み合わせたのが「和音」、「和音」を一定の法則に従って横に結び合わされたのが「和声」である。 音階は周波数の比によってつくられている。ピアノの鍵盤を想像してほしい。1オクターブ離れた音(ドとオクタ…

オーディオのこと 60(「レコード演奏家」ということ)

前回、「ヴィンテージオーディオ」の中で「ヴィンテージオーディオを使っている人はオーディオ機器に合わせたソフトを選んでいる」という趣旨のことを書いた。その時、オーディオ評論家の故菅野沖彦氏が提唱していた「レコード演奏家論」のことを思い出した…

オーディオのこと 59(ヴィンテージオーディオ)

オーディオには「ヴィンテージオーディオ」と言われる分野があり、専門店もある。「ヴィンテージ」とは日本語にすると「年代物」と云っていいと思う。スピーカーだとタンノイのオートグラフ、JBLのオリンパス、ハーツフィールド、アルテックのA5、A7…

オーディオのこと 58 (オーディオ機器を「試聴する」ということ 2)

「オーディオのこと56」で、アンプの原理は「電源」と「増幅素子」と「負荷」であり、「負荷」は出力側の入力インピーダンスであり、スピーカーはパワーアンプ(またはプリメインアンプ)にとって「負荷」となる。スピーカーを取替えるということはこの「…

オーディオのこと 57 (オーディオ機器を「試聴する」ということ)

購入するかもしれない機器、今、話題の機器を試聴してどんな音がするかを確かめるために試聴するのはオーディオ趣味の醍醐味のひとつかもしれない。自分のオーディオシステムに、アクセサリー等も含め違う機器に取替え、試聴して、どう音が変わるのかという…

私のレコード蒐集史~レコード芸術休刊に寄せて

71年間発売されてきた「レコード芸術」(音楽之友社)が7月号を最後に休刊した。これを機に自分のレコード蒐集史を書いてみたいと思う。 最初にクラシック音楽を聴き始めたのは高校に入る少し前だった。ある本を読んだことがきっかけで世界の国歌を聴いて…

オーディオのこと 56(アンプの入力インピーダンス)

まずかなり前になるがアンプの入力インピーダンスについて経験したことを書いてみたい。1988年(昭和63年)にアキュフェーズのプリアンプC-280Lを購入し次にアキュフェーズのパワーアンプをと思っていたが、1989年(平成元年)に真空管アンプ…

オーディオのこと 55(あるメーカーの主張する音)

先日、某社(ここではX社としておく)の試聴会に行ってきた。試聴会には某オーディオ評論家も来ていた。X社の製品は何かと話題になっていたがなかなか聴く機会がなかったのでどんな音がするのかとても気になっていた。X社は通常の製品作りとは違う手法を取っ…

オーディオのこと 54(ラインケーブル)

「ラインケーブル」はソース機器とアンプ、またはプリアンプとパワーアンプの間に使用するケーブルで、トーンアームとMCトランスまたはフォノアンプの間に使用するケーブルは「フォノケーブル」と呼ばれている。フォノケーブルはアース線があったりプラグ…

オーディオのこと 53(電源アクセサリー)

ツイッターでは電源ケーブルや電源ボックス(電源タップも含む)は何がいいかという話題が多いのでそのことについて少し書いてみることにした。 オーディオ用の電源ボックスについては80年代の半ばぐらいにすでにオヤイデの電源タップを使用していたことが…

オーディオのこと 52(さっぽろAVシアター)

「さっぽろAVシアター」(始まった当初は「教文レコードジャーナル」)は(財)札幌市教育文化財団が運営する教育文化会館(以下教文)内の視聴覚センターの催しで83年1月が1回目だった。前年にCDが発売されたことをきっかけにクラシックの新譜紹介と…

オーディオのこと 51(私のオーディオ歴 2018~21)

18年4月、2010年末に上杉佳郎氏が亡くなられ、元ビクター、フェーズメーションにいた藤原伸夫氏が上杉研究所を継いだ。もう新製品が出ないと思っていたが、フォノアンプ、プリアンプ、パワーアンプ、プリメインアンプの後継機が出てきた。なかなか試…

オーディオのこと 50(私のオーディオ歴 2011~17)

11年1月、UTY―7の調子が悪くなったので真空管の交換とオーバーホールを依頼するため上杉研究所に連絡すると、10年12月に上杉佳郎氏が逝去していたことを知った。真空管アンプを使っていると、真空管は○○製がいいとか、トランスはこれだとか、いろ…

オーディオのこと 49(私のオーディオ歴 1986~2006)

オーディオを本格的に始めようとした86年頃、自宅で聴きたいと思い描いていたオーディオシステムは、ダイヤトーンのDS―10000というスピーカーとアキュフェーズのセパレートアンプだった。当時、ダイヤトーンではDS―1000という1本10万円の…

オーディオのこと 48 使用しているオーディオ機器

使用しているオーディオシステム ツイッターのプロフィールに使用しているオーディオ機器を掲載するためにブログに載せることにしました。 ◎使用しているオーディオ機器 オーディオ機器 ○ステレオカートリッジ フェーズメーション PP-2000 ○モノラル…

オーディオのこと 47(オーディオ専門店の敷居)

オーディオユニオンお茶の水店の店員の方のブログで初めてオーディオ機器の試聴するときの心得のようなものを書かれていた。オーディオ専門店は敷居が高いので初心者の方に対してこういうことは気にしなくていいですよということを中心に書かれたブログがオ…

オーディオのこと 46(ショートピンについて)

アンプの空き端子はそのままにしておくと埃などが入るので好ましくない。特にオーディオ機器の裏側というのは壁に近く埃が溜まりやすい場所だ。一番安上がりなのはゴムキャップを被せるのがいいが、できればショートピンの活用を考えたくなる。 ショートピン…

オーディオのこと 45 (インサイドフォースキャンセラーについて)

レコードの溝は、円の半径に対して直角にカッター針が進んでカッティングすることによって刻まれている。それに対してトーンアームは中心点を持ち、弧を描いて動くのでカッター針と角度のズレが生じる。これを「トラッキングエラー」という。このトラッキン…

オーディオのこと 44(カートリッジの針圧)

カートリッジには適正針圧というものがあり、その範囲内で使用するようにメーカーでは推奨している。その範囲内でどこがいいのか、軽い方なのか重い方なのかそれとも中間なのか試聴してみても一長一短なのでなかなか決めきれないことが多い。 カートリッジの…

オーディオのこと 43(オーディオマニア考)

″オーディオマニア″といってもいろいろな解釈があるが、長年に亘りオーディオを趣味としてそれなりに機器を揃え、雑誌を読んで情報を取得しているような人たちの総称としておく。オーディオファンとかオーディオファイルという言い方もあるが、オーディオフ…

オーディオのこと 42(オーディオ試聴会)

今は、オーディオ試聴会が開催されていないが、昨年の2月までは毎月のように開催され主要メーカーが一同に会するオーディオショウも開催されていた。 記憶の中の最初のオーディオ試聴会は、今から30年ぐらい前、テイセンホールで開催された北海道オーディ…

オーディオのこと 41(アンプの増幅方法による音の違い)

オーディオ試聴会がなくなりYouTube動画でオーディオ店やオーディオメーカーの動画サイトで新製品の紹介などをよく見るようになった。中には初心者向けに丁寧に作られているなあと感心する動画があったり、試聴会さながらの動画があったりとオーディオファン…

オーディオのこと 40(上杉研究所U・BROS-280R試聴記)

ようやくU・BROS-280Rが納品されたので試聴記を書いてみたい。これまでは1992年に購入したU・BROS-12(以下12)を29年間聴いてきた。その後様々なプリアンプが上杉研究所から発売されたが、2015年にU・BROS-280(以…

オーディオのこと 39(機器の初期不良)

新しくオーディオ機器などを買い、セッティングして接続していざ聴いてみると不具合が見つかることがある。以前はそれほど多くなかったように思うが、最近は比較的多いような気がする。ここ数年ぐらいで3回あった。 1回目は7年前にレコードプレーヤーを替…

オーディオのこと 38(オーディオ誌雑感)

今も出版されているオーディオ誌というと音楽之友社の「ステレオ」、音元出版の「オーディオアクセサリー」、「analog」、ステレオサウンドの「ステレオサウンド」、「管球王国」だろうか。この中で「analog」はアナログシステム、「管球王国」は真空管アン…

オーディオのこと37 3月22日 大佛次郎記念館 サロンコンサート 使用機器一覧

○カートリッジ 形からオルトフォンのMC-20スーパー(中古)のように見えるが、文字が違うように見えるのではっきりとは判らない。 後ろにある予備のカートリッジはフェーズメーション。型番は判らないが、新製品の500(242,000円)かフラッグシップ…