ブログ始めました

音楽やオーディオのことについて少し長い文章を書こうと思い、ブログを始めてみることにした。以前、ミクシィに登録していたときに演奏会評、オーデイオ評を書いていた時期があった。3年ぐらいでミクシィを退会して、内輪のオーディオ冊子にオーディオ機器についての記事を書いていたがそれも休刊することになった。音楽やオーディオのことは何人かの趣味が合う人たちと月に1,2回メールをするときに備忘録のように文章を整理して書いていた。

 これらの文章はパソコン内に保存したり印刷してファイルに綴じてある。これらを読み返しながら演奏評やレコード評、オーディオ評を自分なりに書いてみたい。

次の文章は2011年9月の札響定期演奏会で創立50周年尾高忠明指揮によるベートーヴェンツィクルスの1回目を聴きに行った時の演奏評である。座席はKitaraの1階席1列目で指揮者のすぐ後ろだったと思う。なぜこんな席を選んだかというとオーディオ機器では聴けないような生のダイレクトな音を聴こうと思っていたからだった。それがこれ。

「札幌交響楽団(以下札響)も今年で創立50周年ということで、ヨーロッパ公演も行い、ベートーヴェンチクルスで年末の第九までベートーヴェン交響曲全曲が定期演奏会のプログラムになっています。

 今日はその第1回目で曲目はベートーヴェン交響曲第1番、第7番でした。第1番は第1ヴァイオリンが12名でそれから2名ずつ少なくなりコントラバスが4人ではなく5人という編成で管は2管編成でした。

 第1楽章から速めのテンポで進みますが、ハイドン風でもなくもちろんモーツァルト風でもなくあくまでもこれはベートーヴェンの第1番というがっちりとした構成の演奏です。

 第2楽章も遅すぎることなくしっかりとした足取りで曲が進みます。

 第3楽章のメヌエットでも舞踊風ではなくあくまでも後期のスケルツォを意識したメヌエットになっています。

 第4楽章のフィナーレでは流れを滞らせることなく進んでいきます。クレッシェンドの箇所も非常に効果的に演奏していきます。

 全体的にベートーヴェンの後期の交響曲につながる第1番という解釈であったと思います。

 それに続く、ベートーヴェン交響曲第7番は編成も第1ヴァイオリンが14名となるなど弦のセクションが2名ずつ増えました。

 第1楽章では雄大さと繊細さを兼ね合わせた演奏でした。トゥッティは雄大さがありピアニッシモでもアンサンブルが乱れることはありません。そこから次第にクレッシェンドしていく様も見事に演奏されていました。

 第2楽章では遅すぎずに進んでいきます。木管の透明感ある音色が印象的です。

 第3楽章では楽器のアンサンブルが見事でした。ロンド形式で速いフレーズと遅いフレーズが交互に出てきますが、遅いフレーズでの木管の重なりはとても美しく響いていました。

 第4楽章では速めのテンポで進みますが、テンポの変化はあまりありません。高域と低域の楽器のバランスの良さが印象的です。内声部をしっかりと聴かせるアンサンブルです。その効果は大変効果的で目まぐるしく変化する曲想を見事に押さえた演奏となっていました。

 全体的に各セクションがどんな旋律を奏でているかという、その違いをはっきりとわからせるような演奏だったのでとても曲の良さを楽しめる演奏でした。

 来月は交響曲第3番「英雄」と第8番です。また聴きに行こうと思っています。」

 北海道新聞には毎回定期演奏会の演奏評が掲載されるが、あそこがいいがここはもう一つということが書かれていたと思う。しかし、聴衆はわざわざお金を払ってケチをつけるためにコンサートホールに足を運ぶわけではない。聴き終えた後にまた聴きに行きたい、と思えれば十分いい演奏だったと言っていいと思っている。