神戸旅行記

 令和3年(2021年)4月17日から19日まで神戸に行ってきた。神戸に行くのは3年ぶりで3回目。目的はイベントに参加することと兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホールで京都市交響楽団の演奏を聴くことだった。(演奏会の感想は別ブログに掲載)。

 飛行機の出発時間の2時間前に家を出て、快速エアポート新千歳空港に行った。神戸空港発ではイベントの時間に間に合わないので伊丹空港発の飛行機にした。伊丹空港は初めてだった。飛行機は片側3列のボーイング737-800で主翼の両端が上に曲がっている機種だった。伊丹に到着してからあまり乗替えをしたくなかったのでリムジンバスで神戸三宮へ向かった。「リムジンバス」なので大きい観光バスかと思ったら普通サイズの観光バスだった。

 神戸三宮のバス停に着いたが、ホテルは駅の反対側になる。反対側に行くには地上からでは行けず、地下に入るか歩道橋に上がらなくてはならない。神戸に限らず仙台でも東京でも駅周辺には歩道橋が空中回廊のように張り巡らされている。こういうことでも積雪がある北海道との街づくりの違いを思い知らされる。

 地下街に入り三宮駅の反対側に行こうとしたが出口が見当たらない。3年ぶりだともう忘れているのかと思いながら、彷徨っているとようやく見慣れた場所にたどり着いた。以前そごうデパートだったところは阪急デパートになっていた。味ののれん街という飲食店が並んでいるところで昼食に1,180円の天ざるを食べた。値段もそれほど高くなく味もよかった。駅の出口からフラワーロードを歩きホテルに荷物を預けイベント会場に向かった。

 イベントが終了したのが午後7時頃。すでに神戸では飲食店は午後8時までとなっていたのですぐに近くのインドカレーの店で夕食を摂った。この店も二度目で前回はナンの中にチーズがびっしりと入ったセットを注文して食べきれなくて失敗したので今回はチーズなしにした。それからせっかく神戸に来たのでスイーツと思い、ホテル近くのパン屋(ベーカリーというのか)でシュークリームを買った。家を出て交通機関を使って神戸に来ただけだが、カメラが入っているリュックを背負って1万歩近く歩くとやはり疲れる。普段はあまり食べないのだけれど神戸だし疲れているからということで買ってみた。パン屋のシュークリームなのでサクッとしているわけではないが200円ぐらいだった。

 朝食はホテル内の松屋で和洋の4種類から選ぶというメニューだった。昼食と夕食は洋食系が多くなると思っていたのでご飯、味噌汁、焼き魚(シャケ)、タマゴ、のりといった和食のメニューにした。味噌汁は器も大きいし具もたくさん入っていた。もしかしたらこれは関西風の豚汁なのだろうか。

 京都市交響楽団のコンサートは午後3時開演。それまでどうしようか迷ったが姫路城に行くことにした。迷っていたのは日曜日なので混雑するのではないかという心配があったからだった。3年前も姫路城に行く予定でいたが、朝、8時頃に地震があった。神戸市内はそれほど被害がなかったのだが大阪とつながっている電車が全て止まってしまい姫路には行くことができなかった。そのリベンジを果たしたいという思いが勝り行くことに決めた。

 三宮から姫路まではJR神戸線快速で40分ぐらいで到着した。姫路駅に降りると道路の突き当たりに天守閣が見える。歩いて15分ぐらいだが、カメラ入りのリュックを背負っているし、この後がコンサートなので100円の循環バスを利用することにした。城郭は平地にあるので昨年行った小田原城のように勾配がきつい坂を登っていく感じはなかった。日曜日なので混んでいると思ったが空いていた。姫路城のようなところでも観光客は来ていないようだ。コンサートの時間も気になるのでじっくりと城内の説明文を読むこともなく、天守閣の上まで登り、写真だけはとにかく撮って、再び循環バスで姫路駅まで戻ってきた。姫路にも穴子など名産品があるらしいが、とにかく三宮に戻って昼食を摂ることにした。

 地下(“さんちか”というらしい)の飲食店街(味ののれん街)で北海ラーメンという店が気になっていたので、そこでコク味噌ラーメンを注文した。神戸で味噌ラーメンを食べるのは3度目。神戸にも南京町という中華街があるのでラーメンはおいしいらしいが今までは味噌汁の中にラーメンを入れたような味噌ラーメンとかラーメンではなくうどんが入っているようなラーメンだった。この北海ラーメンのコク味噌はスープが文字通りどろっとしていて味噌ラーメンらしい味噌ラーメンだった。値段は810円。人気の店らしく次から次へとお客さんが入ってきていた。

 それでもまだ時間があったのでケーニヒスクローネの喫茶店でコーヒーを飲むことにした。コーヒーメーカーのコーヒーだけで770円もするのかと思ったがお代わり自由ということで2杯飲んで元をとることにした。

 いい時間になった頃に阪急電車西宮北口に向かった。快速なら15分で着くところを普通に乗ってしまったため20分ほどかかり西宮北口に着いた。駅に着く直前に車窓から兵庫県立芸術文化センターが見えた。改札を出て、案内板表示に沿って連絡通路を通るとホールの入口に着く。札幌だと東豊線の大通駅からhitaruに行くぐらいだと思うが、地下3階から地上4階まで上がるhitaruの方が遠く感じる。

 兵庫県立芸術文化センターは入口から木質壁の内装になっている。KOBELCO大ホールのホワイエは広くはないが見晴らしがいい。喫茶コーナーは開いていた。来る前にすでにコーヒーを2杯も飲んでいたので利用はしなかった。札幌のホールの喫茶コーナーはいつになったら開くのだろう。

 終演後、ホールから出ると目の前にタワーマンションがそびえ立っている。ホールが駅の近くというのは便利な反面、コンサートの余韻に浸れるような空間がないというマイナス面もあると思う。Kitaraのように公園内にコンサートホールがあり、ホールの目の前に緑が拡がる空間があるというのはかなり大事なことのように思う。

 三宮にもどり、夕食は外食ではなく阪急デパートで弁当を買うことにした。地下の食料品売場を周り、とんかつ弁当に決め、メニューの中で一番高い1,500円の鹿児島産黒豚にした。注文すると15分ほどかかるというので売り場を周り、神戸なのでケーキを買うことにした。結局買ったのはイチゴのショートケーキで700円近くした。弁当を受け取りホテル近くのコンビニで飲み物を買ってホテルにもどった。果してどんなとんかつ弁当だろうかと期待したが、衣はサクッとしていないし、キャベツも入っていなかった。ケーキも普通においしいショートケーキだった。

 数年前から1年に2,3度、道外に旅行しているが、一番困るのはセイコーマートがないこと。セイコーマートだと飲み物、パン、おにぎり、惣菜などに困らないが、他のコンビニだとあまり買う気がしない。

 食後は手帳にコンサートのブログの下書きをしながら、ふと万歩計を見ると16,000歩になっていた。できるだけ歩かないようにはしていたがかなり歩いていた。

 翌日、伊丹発の飛行機が午後4時なのでそれまでどうしようかと思ったが、パンダとコアラがいる日本で唯一の動物園ということから王子動物園に行くことにした。三宮の観光案内で王子動物園までの行き方とその後、神戸布引ハーブ園への行き方を教えてもらった。王子動物園からは三宮に戻らなくてもバスで直接新神戸に行けるということだった。

 王子動物園は三宮からJRで2つ目の駅で住宅街の中にある動物園という感じだった。パンダ舎のところだけ人数制限があり少し並んだが、その他の動物舎は混んでいなかった。写真を撮るため一通り回り、バスで新神戸布引ハーブ園に行った。ロープウェイに乗り15分ほどでハーブ園に着いた。ロープウェイというより6人乗りのゴンドラと言った方がわかりやすい。いろいろなハーブ製品とレストランがあった。少し奥の方に行くと「森のホール」という150人収容できるホールもあった。一通り見て神戸市の景色を写真に撮って戻ることにした。

 新神戸から歩いて三宮にも行けるが昨日も16,000歩も歩いているので地下鉄で三宮に戻ることにした。昼食はカフェで1,180円のオムライスにしたがあまりおいしくなかった。まだ時間があったのでコーヒーを飲もうと地下街の喫茶店に入った。ドリップコーヒーが飲めるかと思ったけど、ここでもコーヒーメーカーのコーヒーしか出てこなかった。もちろん探せばドリップコーヒーが飲める喫茶店ぐらいあるのだろうけど観光客がフラッと入れるようなところはコーヒーメーカーのコーヒーしかなく、それが500円以上もする。札幌だとスターバックスドトールもあるけど、まだ街中に可否茶館、徳光珈琲、森彦、丸美珈琲などドリップコーヒーが飲める店がある。

お土産には阪急デパートでアンリ・シャルパンティエのマドレーヌとお茶を買った。

 飛行機の時間が近づいてきたので伊丹空港へはリムジンバスではなく、阪急電車を乗り継いで行くことにした。三宮から阪急神戸線快速で十三(じゅうそう)に行き、そこから阪急宝塚線に乗り換え蛍池(ほたるがいけ)に行き、そこからモノレールで伊丹空港に着いた。伊丹空港も関西圏の規模を考えるとやはり狭い。関空と神戸に分散してしまうのもやむを得ないのかもしれない。帰りも行きと同じボーイング737-800だった。

 新千歳空港には予定通りに到着し快速エアポートで札幌に帰った。