令和3年(2021年)9月5日、ハーマンインターナショナルの小樽オーディオ試聴体験フェアに行ってきた。場所は先月と同じ小樽駅前ビルのギャラリー。マークレビンソンとJBLの試聴会だった。
試聴会での使用機器は次の通り。
○JBL
・4349WAL(スピーカー) 定価:440,000円(1本/税込)
・4309WAL(スピーカー) 定価:99,000円(1本/税込)
○マークレビンソン
・No5206(デュアルモノラルプリアンプ) 定価:935,000円(税込)
・No5302(デュアルモノラルパワーアンプ) 定価:1,045,000円(税込)
・No5805(インテグレーテッドアンプ) 定価:1,045,000円(税込)
・No5105(アナログプレーヤー) 定価:715,000円(税込)
・No5101(SACDプレーヤー) 定価:660,000円(税込)
○カートリッジ オルトフォン MC-Q30S 定価:104,500円(税込)
「インテグレーテッドアンプ」は「統合する」という意味で、「プリメインアンプ」と同じである。これに対して「プリ」と「パワー」に分れているアンプを「セパレートアンプ」という。
「プリ」は「前もって」という意味で「メイン」は「主要な」という意味である。これには違う言い方もあり、プリアンプを「コントロールアンプ」、「メインアンプ」を「パワーアンプ」という言い方もある。プリに対してメイン、コントロールに対してパワーなのだが、今ではプリアンプ、パワーアンプという言い方が一般的になっている。
「インテグレーテッドアンプ」と言うか、「プリメインアンプ」と言うかはメーカーによって呼び方が分れている。セパレートアンプを「統合した(インテグレーテッド)」という主張するメーカーは「インテグレーテッド」といい、一台で全て間に合うと主張するメーカーは「プリメインアンプ」と呼んでいるような気がする。
最初は4309と5805(インテグレーテッドアンプ)の組み合わせでギターカルテット、ミスティ、サイドバイサイドを聴いた。
4309はバイラジアルホーンという音を拡散させるホーンと高分子材料を振動板にしたリング型のコンプレッションドライバーを使用している。ウーファーはSFGというコーン紙が前後に正確に動く技術を用いている。小型スピーカーでありながらジャズなどを迫真の音で聴かせるところは流石にJBLだと感じた。
次にスピーカーを4349、アンプをプリアンプ5206とパワーアンプ5302に変更した。マークレビンソンではそれぞれ「デュアルモノラル」と呼んでいるが、これは左右チャンネル間の相互干渉を排除するため増幅部が完全にセパレートされていてそれが一筐体になっているという意味らしい。「デュアルモノラル」と称するなら増幅部だけではなく電源までセパレートして欲しいと思うが、このモデルは電源まではセパレートされていないようだ。
エルガー チェロ協奏曲、JBL製作のレコードからダイアナ・クラール、ミスティ(旧録音)、ステレオサウンド サウンドラボ vol2からシング・シング・シングを聴いた。小型の4309も良かったが、中型の4349にすると迫力もスケールも一回りも二回りも大きくなる。ジャズを眼前で演奏しているように迫ってくる音像はJBLの独擅場だろう。