令和3年(2021年)9月25、26日、秋のオーディオフェア第1弾に行ってきた。場所は大阪屋の各フロアで行われた。
25日の1回目はアキュフェーズで会場は6階試聴室。使用機器は次の通り。
○アキュフェーズ
・SACDトランスポート DP-1000 定価:1,375,000円(税込)
・D/Aコンバーター DC-1000 定価:1,375,000円(税込)
・プリアンプ C-3900 定価:2,090,000円(税込)
・パワーアンプ A-75 定価:1,320,000円(税込)
・クリーン電源 PS-1230 定価:770,000円(税込)
○B&W
・スピーカー 803D3(生産終了) 定価:1,485,000円(1本/税込)
アキュフェーズの製品は超低雑音を図ることにより、静寂の中から音を浮かび上がらせ、演奏家の緊張感が伝わるような音を目指しているという。音数も多く、演奏者の場が伝わるような音とも語っていた。
・女声ヴォーカル ウン・サン アイラブユー
6階の試聴室では、普段、オーディオ機器の背中側に窓があるが、今回は2社がこの部屋を使うため横の木材パネルを貼った側を背中側にセッティングしていた。そのため音が前に出てきているように感じた。
・アラベラ・美步・シュタインバッハー メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲
かなりいい音。DP-1000は静音のドライブメカ、強力電源が搭載されている。
・ジャズ オマージュ トゥー デューク キャラバン
ピアノ、ドラムが明快。
DC-1000は信号の大振幅化で1㏈改善。DACとIVの一体化によりノイズ低減。出力回路の並列化により信号を2倍、ノイズを2分の1にした。
オーケストラ曲で音場は広いが金管のブレス感が欲しい。メーカーの方は試聴会では違いがわかりやすいヴォーカルCDを持って行くことを推奨していた。
・国分ひろこ すみれ色の涙
音場がやや平面的なのはCDだからか?
続いて、3階に移動してオルトフォンの試聴会。使用機器は次の通り。
・レコードプレーヤー
アコースティックソリッド ソリッド113MKⅡシステム 定価:466,400円(税込)
・カートリッジ オルトフォン SPUエトス 定価:132,000円(税込)
・フォノイコライザーアンプ オルトフォン EQ2000(プロトタイプ)
・プリメインアンプ アキュフェーズ E―800 定価:1,078,000円(税込)
・スピーカー JBL 4349 定価:495,000円(1本/税込)
・山本剛トリオ ミッドナイトシュガー
エトスは8N銅、ダンパーがいい
・映画音楽 クラウドアトラス
・テストレコード ドルフィングレース
ギターとサクソフォン
・ミスティ(新盤)ピアノ
翌、26日の最初は輸入代理店ノアとアーク・ジョイアの試聴会。場所は4階。使用機器は次の通り。
・CDプレーヤー ブルメスター 061 定価:1,815,000円(税込)
・レコードプレーヤー
ドクトルファイキャルトアナログ ブラックバードⅡ 定価:1,034,000円(税込)
・トーンアーム クラウディオ AP―12 定価:1,628,000円(税込)
・カートリッジ アコースティカルシステムズ アルコン 定価:418,000円(税込)
・フォノイコライザーアンプ ブルメスター 100 定価:2,585,000円(税込)
・プリアンプ ブルメスター 088 定価:3,135,000円(税込)
・パワーアンプ ブルメスター 911MKⅢ 定価:3,630,000円(税込)
・スピーカー ソナスファベール オリンピカ ノヴァⅤ定価:1,072,500円(1本/税込)
・女声ヴォーカル リンダ・ロンシュタット ホワッツ・ニュー(レコード)
ヴァイオリンらしい音、胴鳴りも聞こえる。
ソナスのスピーカーはオリンピカシリーズより上は積層合板、後面にスリットがあるバスレフ。非対称型。
・キース・ジャレット マイソング
トランペットも伸びやか。解像度もいい。スピーカーはドーム型トゥイーターの頂点をダンプしていて音域を伸ばしている。
音場は広い、ホールの客席の一番上の隅で聴いているよう。高級機としてはもう少し生々しさが欲しい。
続いて6階でハーマンの試聴会。マークレビンソンのアンプとJBLのスピーカーの試聴。使用機器は次の通り。
・SACDプレーヤー マークレビンソン №5101 定価:660,000円(税込)
・レコードプレーヤー マークレビンソン №5105 定価:715,000円(税込)
・カートリッジ オルトフォン МC-Q30S 定価:104,500円(税込)
・プリメインアンプ マークレビンソン №5805 定価:935,000円(税込)
・プリアンプ マークレビンソン №5206 定価:1,045,000円(税込)
・パワーアンプ マークレビンソン №5302 定価:1,045,000円(税込)
・スピーカー JBL 4309WAL 定価:99,000円(1本/税込)
・スピーカー JBL 4349WAL 定価:440,000円(1本/税込)
最初は№5805と4309組み合わせで聴く。
JBLのスピーカーはコンプレッションドライバー。逆ドームではなくドーナツ型のリングラジエーター。
・女声ヴォーカル ハニーサックル・ローズ ジャストモーメント
バイラジアルホーンは80年代から使用されている。高域をより広く拡散させ広いエリアで聞けるようにした。
・ギターカルテット くるみ割り人形 序曲
・菅野レコーディングバイブル
ここから№5206と№5302と4349の組み合わせに変更。
・JBLレコード ララランド 迫力があり「ドスン」が心地よい。
4349は二つのドライバーを使い高域の伸びがよく耐久入力も大きい。
・北村英二 スイングセッション クラリネットのはじける音がいい。
・デュークエリントン フォー・デューク
トランペットの迫力など、生演奏とは違うオーディオで聴く音楽の良さを実感できた。
続いて3階でデノン試聴会。110周年記念のCDプレーヤーとプリメインアンプの試聴。使用機器は次の通り。
・SACDプレーヤー デノン DCD-A110GS 定価:336,600円(税込)
・プリメインアンプ デノン PMA-A110GS 定価:393,800円(税込)
・スピーカー B&W 705S2/SIG 定価:364,100円(1本/税込)
デノンでは、開発責任者の山内慎一さんという方が、「ヴィヴィット(鮮明)」&「スペーシャス(空間)」というコンセプトで製品開発をされているらしい。技術的にはウルトラ
AL32という信号のアップサンプリング処理とか、DACチップではなくディスクリートにするなどかなり凝ったものになっている。
・サブモーション・オーケストラ
澄んだ音で様々な技術が音にも現れているようだ。
・ベートーヴェン交響曲第5番 テオドール・クルレンツィス ムジカエテルナ
少し音が細い。
片チャンネルに2個のDACで4倍の出力となり音がダイナミック。
・ホフアンサンブル
SNが良くなり空間表現が良くなった。
IV(電流電圧変換)はディスクリート。将来的にはDACもディスクリートにしたい。
・コーネリアス ドロップ
PMA110は2500がベースになっている。ボリュームは電子ボリューム。
・火の鳥 フィナーレ
弦がきつい
他のブースを廻った後、オルトフォンのブースで違うカートリッジで聴いた。
・カートリッジ オルトフォン 2MブラックLVB250 定価:129,800円(税込)
少し音が粗いが前に出てくる。MMとしてはいいかもしれない。
トランペットは迫力がある。ドラムが「パーン」と出てくる。
・SPUエトスに変更
やはりMCの方が繊細で聴きやすい。
続いて、ノアのブースでエステロンというエストニアのメーカーのスピーカーを聴いた。
・スピーカー エステロンYBⅡ 定価:1,375,000円(1本/税込)
鳴かないキャビネットのトールボーイ型
・女声ヴォーカル シーネ・エイ
中高域と低域のユニットが離れているせいか高域と低域が離れて聞こえる。
ヴァイオリンの胴鳴りも聞こえる。押し出しの強い澄んだ音。ベースも弾く音がいい。
・シェヘラザード コンドラシン指揮 コンセルトヘボウ管
拡がりがなく雄大さに欠ける。