オーディオ試聴会9(秋のオーディオフェア 第3弾)

令和3年(2021年)10月17日、秋のオーディオフェア第3弾に行ってきた。場所は大阪屋の各フロアで行われた。

 

1回目はラックスマンで会場は6階試聴室。使用機器は次の通り。

ラックスマン

SACDプレーヤー D―10X 定価:1,320,000円(税込)

・アナログプレーヤー PD―151(生産終了) 定価:327,800(税込)

・MCカートリッジ LMC―5 定価:253,000円(税込)

真空管フォノイコライザーアンプ EQ―500 定価:550,000円(税込)

・プリアンプ C―900u 定価:1,210,000円(税込)
・ステレオパワーアンプ M―10X 定価:1,650,000円(税込)

・プリメインアンプ L―507Z 定価:693,000円(税込)

・クリーン電源 ES―1200 定価:638,000円(税込)

○フォーカル

・スピーカー ソプラ №2 定価:858,000円(1本/税込)

初めはCDでプリメインアンプ507Zから試聴。

・女声ヴォーカル ザ・ハンター

 声は聴きやすい。メーカーの方の説明によると、507Zは前のモデルよりコンデンサーの容量が2倍になった、パーツの供給不足により発売が延期された、パーツの供給を見据えて改良、その他結果奥行きの表現が出てきた、とのことだった。

・LA4よりスペイン(ジャズ) レコード EQ―500+507Z

 レコードも聴きやすい。カートリッジも癖がなく使いやすそうだった。

 507Zには新しく音量のデシベル表示が付いた。消灯もできる。

 M―10Xと507Zはラックスの増幅回路の心臓部だったODNFからLIFES(ライフス)に変わった。ラックスの音は「音がいい」よりも「音楽を楽しむ」ことに重きを置いている。

山下達郎 アルチザンより さよなら夏の日 レコード

 151+EQ500+C900+M―10X

 低音がよく出るようになった。音の分離がいい。バックコーラスもよく聞こえていた。

 ダンピングファクターは前のモデルと同じでそこに拘りはない。アースの取り回しなど細かい部分を見直している。

・聖歌 少年合唱 マグニフィカト

 澄んだ響きでパイプオルガンもはっきりとしていた。

 

続いて3階に移動してマランツの試聴会。使用機器は次の通り。

・CDプレーヤー マランツ SACD30n 定価:327,800円(税込)

・プリメインアンプ マランツ モデル30 定価:327,800円(税込)

・スピーカー B&W 804D4 定価:1,001,000円(1本/税込)

 

 注目はB&Wの800シリーズがD3からD4になったこと。800は801に変更になった。

 値段はD3シリーズよりも10%程度上がった。

・テイクファイブ CD

 解像度が全帯域に亘って高い。トゥイーターは後方に長くなり、より音を打ち消すようになった。ダンパーも変更された。音場も広く前のモデルに比べて鳴らしやすいかもしれない。

 後面のアルミ版にネットワークが直付けされている。

手嶌葵 流星

 息づかいや子音もよく聞こえる。弦が粗いか?

 マランツのアンプのデザインは30シリーズを機に変わっていくらしい。

パッヘルベルのカノン カラヤン指揮

 小音量でも音がやせない。粗さはあまりない。

 30nの解説→ヨーロッパのスタッフと共同で開発している。ヨーロッパではこれからはストリーミングの時代なのでCDはいらない。それに対して日本はCDを必要と主張していた。今はCDとネットワークの両方が必要となっている。

・ウイ・アー・ザ・ワールド

 高級機としてはシャリシャリした感じがする。

チャイコフスキー交響曲第5番 第4楽章

 オーケストラは音が粗い。音場も狭い。

 

続いて4階に移動してアッカ/デラの試聴会。使用機器は次の通り。

SACDプレーヤー オルフェス ヘリテージ 定価:8,250,000 円(税込)

・ミュージックライブラリー デラ N10P-H-J 定価:712,800円(税込)

・プリアンプ クレル イルーション  定価:285,000円(税込)

・モノラルパワーアンプ クレル ソロ575XD 定価:2,145,000円(1台/税込)

・プリメインアンプ クレル K-300iデジタル 定価:1,595,000円(税込)

・スピーカー YGアコースティック ソニヤ2.2i 定価:6,600,000円(1本/税込)

・スピーカー YGアコースティック カルメル 定価:1,790,000円(1本/税込)

 

・女声ヴォーカル 

 YGアコースティックはスピーカーのネットワークの位相を管理するために起こした会社。

・ピアノソロ 

 バイプオルガンのように弦を張った特殊なピアノ。スピーカーのSNは高い。

 ネットワークを改良して高域、中域、低域をそれぞれ別にした。

デラのネットワークに変更。

 デラはオーディオ用のNASを開発した。デジタル音楽信号を貯める。

ホリー・コール アイ・キャン・スイー・クリアリー・ナウ

 声の伸びがいい。デラの製品はパソコンを使用しなくてもダウンロードができる。

・クインシージョーンズ ビッグバンド

 音ははっきりしているが少しスケール感が足りない。

 

続いて6階に移動してヤマハの試聴会。使用機器は次の通り。

・レコードプレーヤー ヤマハ GT-5000 定価:660,000円(税込)

・カートリッジ フェーズメーション PP-2000 定価:484,000円(税込)

・プリアンプ ヤマハ C-5000 定価:990,000円(税込)

パワーアンプ ヤマハ M-5000 定価:990,000円(税込)

・スピーカー ヤマハ NS-3000 定価:495,000円(1本/税込)

 

 ヤマハ演奏家が表現する音楽を再現したいと考えている。スピーカーの振動板にはツゥイーターとウーファーにザイロンという音速が速くて内部損失がある素材を使用している。素材を統一することで響きの整合性も取っている。

 箱の中は定在波が発生するので普通は吸音材を使用するが、吸音材を使用すると音も悪くなるので吸音管を内部に張り巡らしている。

・女声ヴォーカル 井筒香奈江 レコード

 ダイレクトカッティングで話題になったレコードだが、これはダイレクトではないがプレス工程を一つ減らして鮮度を落とさずにカッティングしたレコード。澄んだ響き。

 3000は上級の5000では出せない音を目指した。5000では出せない精密な音場感を出そうとした。

デューク・エリントン グレート・イン・パリ

 バランスがいい。

・鈴木勲トリオ/カルテット ブロー・アップ

 ノンリミッターカッティングでマイクを楽器の近くで録音していた。いい録音であることがよくわかる。ベースが生々しい。

ワーグナー ワルキューレの騎行 RCA交響楽団 ストコフスキー指揮 

 オーケストラの厚みには少し足りないか。

 

続いて3階に移動してタオックの試聴会。使用機器は次の通り。

・ユニバーサルプレーヤー オッポ BDP―105D(生産終了)定価:275,950円(税込)

・プリメインアンプ デノン PME―2000SE(生産終了) 定価:187,000円(税込)

・スピーカー タオック LC―200―SP35 定価:88,000円(1本/税込)

・オーディオラック タオック MSMKⅡ4S(4段 生産終了) 定価:108,000円(税込)

・オーディオラック タオック XL―3SWD(3段) オープン価格:110,000円(税込)

 

オーディオラックのMSMKⅡとXLー3Sを交互に聴き比べる。

コープランド 市民のためのファンファーレ 

 XLの方は音がすっきりする。音の輪郭がはっきりする。

 XLは棚板を接続しているパイプにも特長があり、鋳鉄製で振動を遮断している。棚板には制振シートを挟んでいる。XLにはキャスターも付く。

・女声ヴォーカル ホリーコール アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ

 イントロのベースに違いがある。XLは音が立体的になる。一音一音がはっきりと聞こえる。

・WOOD2 ブライアン・ブロンバーグ

 低音が締まる。木材は拡がりが出る素材。タオックの鋳鉄はそれを吸収する。

内田光子 モーツァルトピアノソナタ第15番

 XLはピアノの音の粒立ちがいい。MSMKⅡにオーディオボードを敷くとXLに近づく。