オーディオ試聴会 21(ソウルノート試聴会)

令和5年(2023年)6月10日、ソウルノートの試聴会に行ってきた。場所は大阪屋6階の試聴室。今回はオーディオ評論家の和田博巳さんが講師として来ていた。ソウルノートは日本の割と新しいアンプメーカーで、いままでの手法とは違う製品作りで話題を呼んでいる。

試聴会での使用機器は次の通り。

○ソウルノー

SACDプレーヤー S-3Reference  定価:1,969,000円(税込)

・ネットワークトランスポート Z-3  定価:1,166,000円(税込)

・D/Aコンバーター D-3 定価:1,848,000円(税込)

・クロックジェネレーター X-3 定価:385,000円(税込)

・プリアンプ P-3  定価:1,848,000円(税込)

・モノラルパワーアンプ M-3 定価:1,738,000円(税込)×2台

○YGアコースティック

 ・スピーカー Hailey(ヘイリー)2.2 定価:5,214,000円(1本/税込)×2本

 

説明はオーディオ評論家和田博巳さんとソウルノート加藤さん。

 

 和田さんは北海道出身で札幌にも縁があるという話から始まり、自身の音楽歴や病気の時の話など45分ほど話していた。

 次にネットワークとD/Aコンバーターを使用した音源から試聴。

・女声ヴォーカル 曲名不明

 生々しさはあるが粗野な感じも多少ある。

高橋幸宏 ラストアルバムから

 原曲がわからないが少し曇ったような音。

 「ハイエンドオーディオ」とは必ずしも高額な機器という意味ではなく、1970年代にハリー・ピアソン氏が提唱した「演奏会場の空気感が再現され、三次元的に広がるような定位感」を再生するシステムという話があった。

ビル・エヴァンス ポーギー

 「ビレッジヴァンガードのステージが目の前に再現されたかのよう」という和田さんの説明があった。

 次にSACDで聴く。

サム・クック アット・ザ・コパから「フォーリング・イン・ラヴ」 

 一部分だがアルミの音を感じるところがある。スピーカーのせいだろうか。

 続いて実験コーナー。

1.パワーアンプM-3の上にスピーカーのインシュレーターを載せた時と何も載せない    状態での音の比較。インシュレーターを載せると音像がはっきりしてくるがソウルノートの目指す音ではなく、音場感が損なわれると解説していた。

2.SACDプレーヤーで8倍オーバーサンプリングのあるなしで音を比較した。オーバーサンプリングなし(NOS)だと生々しさがあるがオーバーサンプリングありだと波形はきれいになるが物足りなくなると解説していた。

3.クロックケーブルを接続する箇所をグラグラしているがそこに「支え」を入れると音がどう変化するかの比較。「1」と同じように支えがあると音像がはっきりしてくるが、音場感が損なわれ演奏会場の「気配」がなくなると説明していた。

 ソウルノートは音像がぼやけたやわらかい感じの音がいいと考えているらしい。基盤についても、どこにも取り付けずにぶら下げた状態の音が一番良く、機器に取り付けると音が損なわれると話していた。

・教会の声楽。奥行きがあり教会の雰囲気がとても感じられると和田さんが説明していた。

 

 ソウルノートは音像をぼかしたような柔らかい音を「いい音」としているらしい。いままでとは違う手法でどんな「いい音」がするのかと思って期待したが、違う手法で「違う音」にしていただけだった。