オーディオのこと 46(ショートピンについて)

 アンプの空き端子はそのままにしておくと埃などが入るので好ましくない。特にオーディオ機器の裏側というのは壁に近く埃が溜まりやすい場所だ。一番安上がりなのはゴムキャップを被せるのがいいが、できればショートピンの活用を考えたくなる。

 ショートピンで一番手軽なのは数十円のピンプラグを電子部品店で買ってきて中で半田付けをするのが一番安上がりになる。以前、これを実効していたことがあるが音に変化はあるが高域が少しきつくなったので間もなく外した。

 その後、バイアンプにしたときにアンプメーカーの方にショートピンは効果があるかどうかお訊きしたところ、「端子がアースに落ちてSN比が良くなるので使用することが望ましい」旨の答えが返ってきた。その時にショートピンを挿していい端子とショートさせると音が出なくなったりアンプに負担をかけたりする端子についても教えていただいた。

 メーカーの製品はショートピンにしてはかなり値段が高い。それでも効果があるという答えだったので思い切って値段が高いメーカー製を購入してみた。購入したのはアコースティックリバイブ(以下アコリバ)のショートピンを購入した。以前、自作したショートピンよりも防振効果もあるためかより効果があった。そのため出力端子用のプラグも購入した。嵌合部分がかなり硬く奥まで挿すにはかなりの力が必要だった。バランス入力用のショートピンも購入し空いている端子には全部挿すことにした。今は製造中止になったがラックスからもショートピンが出ていてアコリバよりは値段が安かったので試してみた。しかし、アコリバの方が嵌合部分が硬い分防振効果が高く効果があるような感じがした。

 ショートピンを使用するときは、アンプメーカーの方にショートさせていい端子とショートさせてはいけない端子についてあらかじめ確認しておいた方がいい。「入力端子はショートピンを挿せるが出力端子はショートさせると音が出なくなる。録音用のソースアウトはショートピンを挿すとアンプに負担をかける」と言われた。

 ただ、これは自分で使用しているアンプについてであってどんなアンプにも同じように効果があるかどうかはわからない。アキュフェーズのアンプのようにセレクターにリレーを使用しているアンプはあまり効果がないかもしれないしあるかもしれない。ショートピンは端子をショートさせてアースに落とすという効果とピンプラグが端子内部で嵌合する部分の防振という効果もあるのだと思う。