令和4年(2022年)7月15日、Kitara小ホールで首記コンサートを聴きに行ってきた。3年ぶりに海外から教授陣とアカデミー生が参加するPMFが開催された。PMFウィーン演奏会は開催に先立つ「プレコンサート」という位置づけになっている。
奏者はウィーン・フィルの(元)首席奏者で第1ヴァイオリンがライナー・キュッヒル、第2ヴァイオリンがダニエル・フロシャウアー、ヴィオラがハインツ・コル、チェロがシュテファン・ガルトマイヤー、コントラバスがミヒャエル・ブラーデラーだった。
プログラムは次の通り。
・ドヴォルザーク:弦楽五重奏曲 第2番
1曲目は珍しいクライスラーの弦楽四重奏曲。ときおりクライスラーの有名な曲「ホラ・スタッカート」を思わせる箇所もあるという曲だった。
2曲目はドヴォルザークの弦楽五重奏曲。コントラバスが加わって、響きがオーケストラに近くなった。チェコの民族舞踊の雰囲気があるなどドヴォルザークらしさが感じられる曲だった。
3曲目は前半と趣が異なりショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲。プログラムによると当初は各楽章に表題がつけられていたらしいが後に撤回された由。戦争と死を予感させる曲想が続く。最後に哲学的な問いかけのような終曲となる。
アンコールは弦楽五重奏によるヨハン・シュトラウスの皇帝円舞曲とハンガリー万歳だった。