令和3年(2021年)9月1日、札幌コンサートホールKitara小ホールで首記コンサートを聴きに行ってきた。
演奏は、赤間さゆら(札幌交響楽団ヴァイオリン奏者)、鶴田麻記(札幌交響楽団副首席トランペット奏者)、水口真由(ピアニスト)。東京藝術大学2017年卒業の3名の同期生によるアンサンブルコンサートだった。
プログラムは以下の通り
・ウィリアム・ボイス:トランペット・ヴォランタリー
・アルビノーニ:トランペット協奏曲第3番
・モーツァルト:12の二重協奏曲
・ヴィヴァルディ:オーボエとヴァイオリンのための協奏曲
《休 憩》
・近藤謙:冬の間に
・ニコライ・カプースチン:8つの演奏会用練習曲より第3番トッカティーナ
・デイヴィッド・ギリングハム:トゥールビヨン(旋風)
・エーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルト:組曲「空騒ぎ」~ヴァイオリンとピアノのための4つの小品から抜粋 Ⅲ:庭の情景、Ⅳ:仮面舞踏会
・エリック・エワイゼン:トランペット・ヴァイオリンとピアノのための三重奏曲
・アンコールは松山千春:大空と大地の中で
珍しいアンサンブルのコンサートでアンコール曲を除くと馴染みがある曲とはいえないプログラムだったがとても楽しめた。前半が古典で後半が現代曲となっている。1曲目でヴァイオリンがトランペットの音にかき消されていたのでどうなるかと思っていたが、後半以降はヴァイオリンの音も聞こえてくるようになり、「空騒ぎ」以降はとてもよかった。
前半は古典曲ということからか「合わせる」ことに主眼を置いていたようだったが、後半の「現代曲」からは各奏者の個性がぶつかり合うようなところが出てきて面白かった。
Kitara改修後、小ホールで聴くのは初めてだったが、客席の天井も改修され音が変わったかどうかも気にしながら聴いていた。以前は、少し散漫になるというか、別の言い方をするなら柔らかく包まれるような響きがしていたが、この日聴いた感じではヴァイオリン、ビアノ、トランペットといった異なる楽器の音色がそれぞれ明瞭に聞こえるようになっていた。
しかし、これももしかしたら気のせいかもしれないので、もう少しいろいろと聴いてから判断したい。