PMFホストシティ・オーケストラ演奏会

 

 令和3年(2021年)7月25日(日)PMFホストシティ・オーケストラ演奏会を聴きに行ってきた。

 プログラムはベートーヴェン交響曲第4番、シューマン交響曲第2番だった。指揮は大植英次、演奏は札幌交響楽団。人数制限はなかったと思うが6割程度の入りだった。

 

 1曲目は「交響曲第4番」。編成は12-10-8-6-5。第1楽章と第4楽章の提示部は反復があった。演奏は期待通りでもあり、オーソドックスとも言える感じだった。少し小さめの編成だったのであまり際だったこともできなかったのかもしれない。

 かつての巨匠は交響曲第4番を比較的遅めのテンポで演奏することが多かった。80年代中頃からC・クライバームラヴィンスキー古楽器によるベートーヴェン演奏が出てきてからテンポが速い演奏が主流になり、テンポが速ければ「熱演」とされた時代でもあった。今はかつての巨匠時代よりやや早めのテンポということに落ち着いたようだ。この日の演奏は今日のオーソドックスと言える演奏だった。

 

 2曲目は「交響曲第2番」。編成は同じ。PMFの提唱者バーンスタインが第1回のPMFオーケストラを指揮した記念の曲でリハーサルと共に映像も残っている。ここでも演奏は秀演といっていい。比較的淡々とした演奏にも聞こえたがシューマンらしい上昇と下降を繰り返すフレーズも良かったと思う。演奏が終わっても指揮者がなかなか腕を降ろさなかったのは憧れであったバーンスタインへの追悼の意味もあったのではないかと推察する。

 

 Kitara改修後、2回目の公演を聴いた。天井の補強により音が変わったかどうかはもう少し大編成の曲やオルガンの音を聴いてからにしたい。