令和4年(2022年)3月13日、第643回札幌交響楽団定期演奏会を聴きに行ってきた。
指揮はピエタリ・インキネン、フルート独奏は札幌市出身の工藤重典。
プログラムは、ステーンハンマル:序曲「エクセルシオール」、ニールセン:フルート協奏曲、シベリウス:交響曲第5番だった。
編成はフルート協奏曲が12-10-8-5-4、他は14-12-10-8-7。
1曲目は「エクセルシオール」。札響初演らしい。エクセルシオールとは「天の高みに昇らん」と訳されるらしい。作曲家のステーンハンマルはブラームスやワーグナーを想起させる作風ということらしく、スケールが大きな曲だった。
2曲目は「フルート協奏曲」。ランパルのレコードでは明るく聴きやすい曲だなあという印象だった。工藤の演奏は外側に向かうというよりは内側に秘めた情熱を感じさせるような印象だった。バストロンボーンがとてもよかった。
アンコールはドビュッシーの「無伴奏フルートのためのシランクス(パンの笛)」。
3曲目は「交響曲第5番」。インキネンの指揮はこの曲の壮大なスケールに優雅さを纏ったような演奏だった。第2楽章のピツィカートもリズミカルな軽やかさがとてもよかった。