令和5年(2023年)4月11日札幌文化芸術劇場hitaruで第13回hitaruシリーズ定期演奏会を聴いてきた。指揮は、大植英次、ピアノ独奏はアンドレイ・ガヴリーロフというロシアのピアニストだった。
プログラムは、
・糀場富美子:広島レクイエム
・ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
編成は、14-12-10-8-7。
1曲目は「広島レクイエム」。指揮の大植が広島出身ということからとりあげられたプログラムのようだ。初演も大植が指揮をしている。静かな鎮魂のための曲だった。
2曲目は「ピアノ協奏曲第2番」。雄大な響きを期待したが、どうにもピアノとオーケストラが合わない。ピアノはピアノ、オーケストラはオーケストラという感じで指揮者とコンマスが目を合わせてピアノに必死に合わせていた。オーケストラの箇所の札響の演奏はとてもよかった。
3曲目は「交響曲第5番」。以前は「革命」という副題がついていたが日本独自の言い方らしくプログラムにはもう載っていない。協奏曲の時のちぐはぐさを吹き飛ばすような素晴らしい演奏だった。各楽章ともスケール感、リズムも申し分なく最後まで集中して聴き入ってしまった。
今年度最初の演奏会でこれだけの演奏が聴けたのでこれからの札響主催コンサートには期待が高まる。これだけの演奏をしているのだから定期演奏会にももう少し聴衆が入ることを期待したい。