令和4年(2022年)2月26日、札幌コンサートホールKitaraで首記の札幌名曲シリーズを聴いてきた。
指揮はマックス・ポンマーの予定だったが、来日が叶わず尾高忠明に、曲目もブランデンブルク協奏曲第3番がオルガン曲にそれぞれ変更になった。ピアノ独奏は金子三勇士。オルガンはKitara専属オルガニストのニコラ・プロカッチーニ。
プログラムは
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番
1曲目は「前奏曲とフーガ」。急遽、出演となったためか穏やかな演奏に思えた。ヴァルヒャのレコードではもう少しメリハリがある演奏だが、コラールのようなゆったりとした演奏だった。
2曲目は「ピアノ協奏曲第4番」。力強い演奏で、和音のアタックが激しい。あんなに足を上げてからペダルを踏むピアニストは初めて見た気がする。激しさのあまり和音の響きが崩れてしまっているように感じたが、これも今流行りの演奏なのだろうか。前週のhitaru定期での松本宗利音指揮の英雄の演奏に似たようなものを感じた。ベートーヴェン演奏の新しい流れなのかもしれない。
3曲目は「交響曲第2番」。とてもオーソドックスな演奏だった。激しいベートーヴェンの後だったので落ち着いて聴いていられた。この曲は、テンポを速くしてあっさりと済ませるような演奏もあるが、そういうところもなく聴かせるところは聴かせる演奏でもあった。