森の響(うた)フレンド札響名曲コンサート 「ウィーンのヴァイオリンで聴くブラームスとJ.シュトラウスⅡ」

令和5年(2023年)6月17日、札幌コンサートホールKitaraで首記の札幌名曲コンサートを聴いてきた。前年度までは名曲シリーズだったが今年度から名曲コンサートと少し呼び方を変えたらしい。コンサートマスターとヴァイオリン独奏はウィーン・フィルコンサートマスターであるフォルクハルト・シュトイデ(使用楽器はアントニウスストラディヴァリウス1718年製)で指揮者はいなかった。

2021年6月hitaru定期での共演が予定されていたがコロナ禍のため出演が叶わなかった。今回は5年振りの共演となる。

プログラムは次のとおり。

ブラームス:ヴァイオリン協奏曲

・J・シュトラウスⅡ:「くるまば草」序曲

・J・シュトラウスⅡ:ワルツ「もろびと手をとり」

・J・シュトラウスⅡ:常動曲

・J・シュトラウスⅡ:入り江のワルツ

・J・シュトラウスⅡ:ポルカ「雷鳴と稲妻」

 

 演奏の前にプレトークがあり、シュトイデさんと札響コンサートマスターの田島さんが通訳兼インタビュアーとしてステージで話した。

 1曲目は「ヴァイオリン協奏曲」。ゆったりとしたテンポで始まる。オーケストラとソロの調和を確かめながらかなり慎重に演奏を進めているような感じがした。オーケストラとソロの息が合い始めたのは第1楽章後半以降。第2楽章と第3楽章はオーケストラとの息も合ってきてとてもよかった。シュトイデのヴァイオリンはソリストのように冴え渡る響きではなく、コンサートマスターらしくオーケストラとよく調和していた。

 

 2曲目以降はウィンナワルツとポルカ。プレトークでウィンナワルツは「ウィーンの方言」と話していたが、札響はそれらしく演奏していたようにも感じたが果してどうなのか判断はしづらい。それはそれとしてとても楽しい演奏だった。

 

 アンコールはヨゼフ・シュトラウスポルカ「短いことづて」だった。