令和2年(2020年)を振り返る

 12月15日の「こうもり」で今年のコンサートは全て終了したので今年のコンサートとオーディオのことを中心に振り返りたい。 

 今年は1月に札響のニューイヤー、定期、カルメンと順調に進んだが、2月の名曲コンサートを最後に、新型コロナの影響により、コンサートが全て中止になった。3月に聴きに行く予定だった東京芸術劇場の読響と横浜みなとみらいホールの日フィルのコンサートも中止になった。ただ、この時の旅行代金とコンサート代は全額もどってきた。

 もどってきたお金でトーンアームのアクセサリーを買った。トーンアームには、アームを上げ下げするアームリフターやアームを留めておくアームレストが付いているが、これをアーム本体から外して、別売のリフターとレストをレコードプレーヤーの天板に取り付けるというアクセサリーだった。要するにアームから余計なものを取り外すと音が良くなるというものだ。普通のアームはそう簡単には外せないが、グランツのアームは取り外した方が音は良くなるということからこのようなアクセサリーを用意している。外してみると確かに音が良くなった。今年買ったオーディオ機器というとこれぐらいかもしれない。

 また一生手に入らないだろうと思っていたフルトヴェングラーブルックナー交響曲第7番の仏盤も手に入れることができた。このレコードはどこのレコード店でも15~20万ぐらいはするのだが、海外のサイトから3万円程度で購入できた。

 しかし、こんなことをしていたのも3月一杯ぐらいまでで4月に非常事態宣言が出て街中のデパート、地下街など、どこの施設も一斉に休業になるとツイッターも一旦、休止することにした。その後、PMFを始め、5月、6月、7月のコンサートの中止が発表されるようになった。6月新国立での「ニュルンベルクのマイスタージンガー」も中止になった。
5月にはガソリン代が安くなったので、稚内など道北にドライブ旅行に行く予定でいたが非常事態宣言が解除されず急遽中止にした。

 5月末に非常事態宣言が解除され、街中もデパートや地下街が開店すると人出も戻ってきた。コンサートやスポーツ観戦は7月に開催されるようになり、その頃、ツイッターに復帰した。

 7月に東京で感染が拡大する中、東京に行った。講演を聞くためとイベントに参加するためだったが、イベントが中止になったので、浅草で初めて寄席を観た。

 札響のコンサートが再開されたのは8月1日の新hitaru定期だった。それからは札響主催の公演は中止されることはなくなった。最初の頃は入場するにもかなり時間がかかったが、次第にスムーズに入場できるようになった。

 コンサートは再開されたが、オーディオ試聴会、オーディオショウは全国的に軒並み中止になった。オーディオの情報をネットで探していたら各地のオーディオ店がオーディオ機器の試聴動画をアップしていた。試聴会はなくても各メーカーからは新製品が出ていたのでそれらの動画を見てどんな製品なのか見当をつけていた。

 8月末には5月に行く予定だった稚内と道北ドライブ旅行にも行ってきた。割引がありかなり格安で泊まることができた。

 9月、10月は延期になっていたコンサートが相次いで開催されたことからコンサートの日程が詰まりコンサートを聴くのに忙しかった。

 11月には3月に行けなかった横浜みなとみらいホールで神奈川フィルと読響を聴くことができた。横浜みなとみらいホールは来年1月から2年近く改修期間になるので改修前に聴くことができてよかった。みなとみらい、中華街、山下公園港の見える丘公園、そして小田原城と箱根にも行くことができた。

 新国立劇場の引越し公演も11月のバレエ「眠れる森の美女」、12月の喜歌劇「こうもり」を無事に観ることができた。

 Kitaraが11月から改修期間に入ったので、11月と12月の札響定期はhitaruで開催された。今までhitaruの音響はKitaraが100とすると70かよくても80ぐらいかなと思っていたが、代替ホールとしてかなりいいところまで聴ける感じがしたのは収穫だった。ホールの音響がオープン当初と比較して変わってきたのか、札響の使い方が良くなってきたのかはわからないが良い方に変わってきたことは喜ばしい。

 今年の札響のコンサートのベスト3を選ぶとしたら1月札響定期のバーメルト指揮のベートーヴェン交響曲第7番、11月希望のシンフォニーの秋山和慶指揮ベートーヴェン交響曲第8番、12月札響定期の広上淳一指揮、ゲルハルト・オピッツのピアノによるブラームスピアノ協奏曲第1番とペトルーシュカだろうか。

 来年の1月から3月までは札響主催コンサート(定期2回と新hitaru定期2回)とチケットが取れればだが北海道二期会蝶々夫人ぐらいになりそうだ。札響定期会員は継続するとしてhitaru定期と名曲シリーズはどうするか迷っている。遠征して聴きに行くとしたら芸劇と新国立と東京オペラシティで聴けたらと思っている。

 また、オーディオではプリアンプが更新されたら、今まで避けてきたレコードやCDの試聴記も書いてみたい。避けていたのは、オーディオ機器が更新されると以前はこうだったが機器を買替えると違って聞こえた、というように書くのが煩わしいからだ。どれぐらいの頻度でできるかわからないが、いろいろと試してみたいと思っている。