横浜シンフォニエッタ

 令和5年(2023年)3月17日、山田和樹指揮 横浜シンフォニエッタの演奏を札幌コンサートホールKitaraで聴いてきた。札幌で札響以外の日本のオーケストラを聴くのは2019年のNHK交響楽団以来となる。

 プログラムは小田実結子:Olive Clown【新作初演】、ブラームス:ヴァイオリン協奏曲、ベートーヴェン交響曲第7番だった。

 編成は10-8-6-6-4で左側から第1Vn、第2Vn、ヴィオラ、チェロと並ぶアメリカ式配置だった。以前はこれが一番多かったが最近はヴィオラとチェロが入れ替わるドイツ式配置が多くなったのでこの配置を見ることは珍しくなった。

 

 公演前に指揮者の山田さんのお話があった。札幌公演は2度目でかなり楽しみにしていたとのこと。

 1曲目の「Olive Clown」は今回の公演のため委嘱作品で聴き馴染みがあるようなメロディが随所に散りばめられていた。

 

 2曲目は「ヴァイオリン協奏曲」。通常よりは編成が小さいので、ヴァイオリンソロの音がとてもよく聴き取れる。木管とソロの掛け合いのようなところもよく聴き取れるので聴き慣れた曲の別な側面を聴いたような感じになった。

 アンコールはバッハ:無伴奏パルティータ第2番からサラバンドだった。

 

 休憩後、後半が始まる前にまた指揮者の山田さんの解説があった。そのときに北海道にゆかりがある団員の紹介があり意外と多かった。

 

 3曲目は「交響曲第7番」。ピアニッシモとフォルテッシモの差を際立たせた演奏。正確に演奏するよりも演奏者が楽しそうに演奏する姿を重視しているような演奏に感じた。指揮者と各々の演奏者が、気が置けない者同士という感じが良く伝わってきた。

 

アンコールは交響曲第2番の第4楽章だった。

 

 この演奏会は録音がされていたのでいずれCDで発売されるのだろう。おそらくとてもユニークな演奏のCDになると思う。